映画『アノニマス・ピープル』

『アノニマス・ピープル』監督:グレック・ウイリアム

 たて続けに映画を観に行きました。その感想を少し。

薬物依存者の新しい回復運動

 長編ドキュメンタリー映画『アノニマス・ピープル(原題:THE ANONYMOUS PEOPL)』は、米国で2000年頃に始まったアルコール・薬物依存症者の新しい回復擁護運動を紹介したドキュメントです。日常のなかで、私自身あまりつながりのない依存症という人たちの運動ではありますが、単なる「依存症者の回復運動」を超えて、教えてくれるものがあったと思います。

当事者のなかにも偏見と差別のスティグマがある

 米国で1935年に創立されたAA(アルコールホーリックス・アノニマス)の依存症者支援グループは、多くの回復者を生み出し成果をあげてきました。ですが、1970年代になってその活動が困難に陥ります。依存症に対する差別と偏見がアメリカ社会を席巻し、AAなど支援活動も阻害されるようになってきたのです。こうした状況のなかで、会員のなかからも「自分が依存症の回復者であることを社会に隠していた、それが社会の差別と偏見を許してしまった要因でもある」との意見が出始めます。当事者のなかにも偏見と差別を許しているスティグマ(烙印)があり、運動衰退はその結果でもあるというのです。

 回復者自身のなかにあるスティグマ、恥の気持ちは社会にある偏見と無理解に迎合している結果だと回復者たちは気がつき、自分たち自身が社会に顔を出し、偏見や差別に反対の声をあげてゆくべきだと考えます。そこから始まったのが2000年頃からの新たな運動回復者擁護運動(New Recovery Advocacy Movement)でした。

「匿名性」と「沈黙」は違うと気づいた

 新しい回復擁護運動は回復のためのプログラムではなく、さまざまな回復プログラムを提供している団体や施設へつながりやすくするための運動。つまり、回復しやすい社会を作るための運動です。毎年9月には全米各地でリカバリーウオーク(パレード)を行なっており、回復者の明るく誇らしげな表情は印象的です。依存症は不治の病ではなく、回復可能な慢性疾患であることを知って欲しいという回復擁護運動リーダーのことばも、印象的でした。回復者たちの「いまこそ声を上げるべき」との思いが伝わってきます。ただし、「匿名性」をやめたわけではありません。「匿名性」と「沈黙」は違うことに気がついたのです。

回復していることに誇りをもっている

 過去の誤りは誤りとして、でもいまはたくさんの人の支援を得て回復途中であると、回復者が語ります。なかには、回復5年目とか10年目という人もいます。そうです。依存症は克服するが、完治はしない慢性病です。生涯にわたり、その病との闘いが続く疾患なのです。でも、ある回復者は「困難な時期もあったが、いま回復していることに誇りをもっている」と語ります。そして、皆に支えられているから、再び過ちを犯すことはない、と。さらに、今度は、自分が依存症の仲間を支えてゆこうと思う、と。(画像2点はネットから拝借しました)

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